公図とは|見方と取り方

公図とは

公図は、法務局(登記所)が備えている土地の図面の通称です。不動産登記法第14条は、登記所に地図を備えると定めており、公図と呼ばれているものは次の二つに分かれます。

  • 第14条第1項の地図:地籍調査や法務局の登記所備付地図作成作業などで、現地復元性のある測量に基づいて作られた地図です。
  • 第14条第4項の地図に準ずる図面:第1項の地図が備わるまでの間に備える図面です。多くは明治期の土地台帳附属地図を引き継いだもので、形状や位置の精度は第1項の地図より低くなります。

どちらを備えているかは土地によって違います。全国一律ではなく、地籍調査の進み方で差が出ます。沖縄県那覇市では、市が公表する地籍調査の進捗率が94.7%です(地籍調査対象面積23.10 km²のうち21.88 km²、那覇市ホームページ2026年7月17日更新)。

公図に載っているのは、筆の輪郭、地番、縮尺、方位、隣接する筆の関係です。土地の値段、所有者、登記地積は載りません。それらは登記事項証明書で確認します。

公図の取り方と手数料

手数料は令和7年4月1日からの金額です。請求には所在(市区町村・町字)と地番が必要です。

取り方手数料出てくるもの気をつける点
法務局の窓口・郵送(地図等情報の証明書)500円登記官の認証文と公印がある地図証明書1筆の土地が単位。請求先は土地を管轄する登記所または最寄りの登記所
オンライン請求・郵送受取470円同じ地図証明書受取まで日数がかかる
オンライン請求・窓口受取440円同じ地図証明書受取に法務局へ行く
地図等の閲覧(登記事項要約書の交付・登記簿等の閲覧)500円その場で見る写し(認証文なし)証明としては使えない
登記情報提供サービスの地図情報提供元の案内の料金画面で見るPDF認証文・公印がない。平日8時30分〜21時
登記所備付地図データ(法務省のオープンデータ)無料(G空間情報センターのログインが必要)地図XML形式の電子データ証明機能はない。整備状況により精度が異なる
地番ナビの区画図無料筆の輪郭、地番、計算面積、用途地域公図や境界の証明ではない。掲載は那覇市のみ

地番がわからないと請求できません。調べ方は住所から地番を調べるにあります。

公図の見方

地番。 一つの輪郭に一つの地番が入ります。枝番(468-37 のような形)は、分筆で生まれた番号です。番号の並びを追うと、もとは一つだった土地がどう分かれてきたかが読めます。

通常の番号ではない表示。 水路、道路など、通常の地番が付いていない部分には「水」「道」などの表示が入ります。那覇市の掲載データには「水」「道」「長狭物不明」「筆界未定地」が現れます。地番ナビでは、これらも一覧にそのまま掲載しています。

筆界未定地。 隣接する土地との筆界が確定しなかった場合、複数の土地がまとめて一つの図形として記録されます。この部分は、図の上で個々の境界を読み取れません。

精度区分。 地図データには精度区分(甲一〜乙三)が付いています。筆界点の位置、距離、面積測定に関する基準の区分で、その土地で実測した誤差を示すものではありません。甲一がもっとも高い区分です。

座標値種別。 「測量成果」「図上測量」は座標を得た方法を示します。図上測量は、図面から座標を読み取ったものです。座標系とは別の項目です。

公図でわかること、わからないこと

わかること。 地番の配置、筆の形と隣接関係、一筆の土地が道路や水路にどう接しているか、分筆の跡です。

わからないこと。 境界の確定はできません。公図は境界を証明する図面ではなく、境界の確定には隣地との立会いや筆界特定の手続が必要です。現況も載りません。建築上の敷地と登記上の一筆は別で、一つの敷地が複数筆にまたがることがあります。登記地積も公図には載りません。

精度の差。 第14条第4項の地図に準ずる図面では、形状や位置が現地とずれていることがあります。法務省も、登記所備付地図データについて「地図の整備状況によってその精度が異なります」と案内しています。

公図の電子データと地番ナビの区画図

法務省は、不動産登記法第14条第1項の地図および同条第4項の地図に準ずる図面の電子データを、「登記所備付地図データ」としてG空間情報センターで公開しています。加工ができる地図XMLフォーマットで、ログインすれば無料で使えます。2025年4月15日に2025年2月時点のデータ、2026年4月15日に2026年2月時点のデータが公開され、次回の更新は令和9年春頃の予定です。

法務省は、このデータについて二点を明記しています。「法務局における証明機能を有するものではありません」、そして「地図証明書・図面証明書に代替するものではありません」。

地番ナビの区画図は、この登記所備付地図データ(2026年版)を加工して作った図です。輪郭を簡略化した参考図で、公図や境界の証明ではありません。

公図の写しと違うのは、地番が画像ではなく文字の一覧として並ぶ点です。ページ内検索でき、コピーでき、引用できます。地図ビューアのように画面を拡大して読み取る必要がありません。

掲載しているのは沖縄県那覇市の185区域・104,113筆です。

面積の扱い

地番ナビは、筆のポリゴンから楕円体上の測地線に沿って求めた計算面積を掲載しています。これは登記地積ではありません。登記所備付地図データには登記地積が含まれないためです。

形状がどれだけ現地に近いかは、独立した資料と突き合わせて確かめました。那覇市の地価公示37地点で登記地積と計算面積を比較すると、誤差の中央値は0.20%、34地点が1%以内でした(甲一0.14%・甲二0.18%・甲三0.36%・区分なし0.97%)。標準地は代表的な土地であり無作為抽出ではないため、この結果はすべての土地の精度を保証するものではありません。精度区分が高い土地ほど誤差が小さい、という傾向はこの37地点で確認できます。

計算方法はデータについてに全部書いています。

よくある質問

Q. 公図は誰でも取れますか。

A. 取れます。所有者でなくても請求できます。必要なのは所在(市区町村・町字)と地番です。

Q. 公図と14条地図は違うものですか。

A. 公図は通称で、不動産登記法第14条第1項の地図と、同条第4項の地図に準ずる図面の両方を指して使われます。前者は測量に基づく地図、後者はそれが備わるまでの間の図面で、精度に差があります。

Q. 公図で境界を確定できますか。

A. できません。公図は境界を証明する図面ではありません。境界の確定には隣地との立会いや筆界特定の手続が必要です。

Q. 公図に書かれた形が現地と違います。

A. 第14条第4項の地図に準ずる図面では起こります。多くは明治期の図面を引き継いだもので、形状や位置の精度が低いためです。精度区分と座標値種別の欄で、どの基準で作られた図かを確認できます。

Q. 無料で公図を見られませんか。

A. 法務省が登記所備付地図データをG空間情報センターで無料公開しています(ログインが必要)。地図XML形式の電子データで、表示には変換が必要です。証明機能はなく、地図証明書の代わりにはなりません。那覇市の土地であれば、地番ナビの区画図で筆の輪郭と地番を無料で見られます。

Q. 公図に面積は書かれていますか。

A. 書かれていません。登記地積は登記事項証明書の表題部で確認します。

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出典:法務省「登記所備付地図データの公開」、法務省「登記手数料」(令和7年4月1日から)、不動産登記法第14条、那覇市「地籍調査の進捗状況」(2026年7月17日更新)、登記所備付地図データ(法務省)2026年版を加工して作成。取得・加工日:2026年9月26日。確認日:2026年10月18日。

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